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民法改正シリーズ ~保証契約における公正証書の作成~

2017.12.22ブログ

民法の改正により,大幅に変わる分野のひとつが,保証の分野です。

事業のために負担した貸金を主たる債務とする保証契約は,契約の締結に先立って,公正証書を作成し,保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を示していなければならない旨規定されました(改正民法465条の6ないし465条の8)。この公正証書の作成は,契約締結前1ヶ月以内にされなければなりません(保証契約締結後に公正証書が作成された場合,保証契約は無効となります。)。
従前,特に中小企業の保証については,経営者の親族や友人等の事業に関与していない第三者が,経営者から頼まれて,安易に保証をすることが多く,多額になりやすい事業の借入についてこのように個人が保証債務を負担する弊害が考慮され,今回の改正に至ったと言われています。
現行民法では,このような公正証書の作成は要求されておらず,大きな改正点であるといえます。

ただ,公正証書の作成は,免除される場合もあります(同465条の9)。
代表的なのは,主たる債務者が法人である場合の理事,取締役等ですが,既に問題視されているのが,主たる債務者が行う事業に現に従事している主たる債務者の配偶者が保証人となる場合の公正証書作成免除に関する規定です(同465条の9第3号)。
この規定については,個人保証による保証被害の防止という観点からすれば,「現に従事している」などの要件を厳格に解釈して,実際の適用場面を限定的に考えるべきとの指摘があるところです。