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【認定落ち・執行猶予】強盗致傷・銃刀法違反事件

取扱事案

依頼者が、万引きを現認した保安員に対して、持っていたナイフで怪我をさせた事件。

結果

心神耗弱による減軽が認められ、執行猶予付きの判決が言い渡されました。

ポイント

【弁護活動等】

 依頼者(男性)は、事件の20年前から統合失調症を患っていましたが、捜査段階で実施された簡易鑑定ではその影響が正しく評価されず、検察官は、事件に病気は大きく影響していない(完全責任能力が認められる)として、依頼者を起訴しました。

 弁護人は、起訴後、裁判所に対して、改めて正式な精神鑑定を実施するよう請求し、裁判所がこれを採用しました。数か月かけて行われた鑑定の結果、店から商品を持ち出してしまったこと、外出時に自宅からナイフを持ち出し携帯していたこと及び声をかけられた保安員にナイフを向けてけがをさせてしまったことのいずれについても、統合失調症の症状の強い影響があったことを示す精神科医の知見を得ることができました。

 裁判員裁判で実施された審理では、鑑定人の証人尋問で病気の特徴や事件への影響を語ってもらうことに加え、家族や地域の福祉専門家の証人尋問によって、依頼者には将来にわたって必要な治療を受けるための環境が備わっていることを立証しました。

 その結果、心神耗弱による減軽が認められ、執行猶予付きの判決が言い渡されました。