取扱業務 – 刑事事件service

千葉県千葉市の弁護士事務所 法律事務所シリウス > 相談事例 > 刑事事件 > 【不起訴処分の獲得】重傷交通事故で不起訴を勝ち取り、医師免許取消という重い行政処分をも免れた事案

【不起訴処分の獲得】重傷交通事故で不起訴を勝ち取り、医師免許取消という重い行政処分をも免れた事案

取扱事案

 依頼者は、夜間、自動車を運転中、直前を横断する高齢者に車をぶつけて大怪我をさせる交通事故を起こしてしまいました。依頼者は医者でもあったため、この交通事故で刑事処罰を受けた場合、医師としての業務停止や、最悪の場合には医師免許取消処分となるおそれもありました。

 

結果

 検察官に対し、過失の存在に疑問がある旨の意見書等を提出する一方で、被害者に対し誠意ある対応にも努めたことによって宥恕も得て、不起訴処分を勝ち取ることができました。

 

ポイント

 依頼者の車に設置されたドライブレコーダーの映像によれば,被害者は依頼者が運転する自動車の直前を無理に横切っているようにもみえたことから、ドライブレコーダー映像を分析検討して、依頼者に過失があったかは疑わしい旨の意見を付した弁護人報告書を作成し、検察官に提出しました。
 その一方で、依頼者に助言・指導し、入院中の被害者に対する誠意ある対応を続けていただき被害感情の緩和にも務め、最終的には宥恕(赦すという意思表示)をいただくこともできました。
 これらの弁護活動の結果、検察官から、依頼者が呼び出されることもないまま、「諸般の事情を考慮して今回は不起訴にしました。」との連絡が入り、事件は一件落着となりました。
 この種の案件は、ある種の心理戦です。
 一方で検察官が嫌がる意見(事件を否認する意見)を述べつつ(攻めの姿勢)、もう一方で検察官が不起訴にしやすい環境(宥恕)を整えることで(守りの姿勢)、検察官を不起訴処分に誘導できたのではないかと考えています。