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【早期釈放】駐車車両への放火罪で逮捕された被疑者について,事実調査と示談交渉の両面から弁護活動を行い,釈放・不起訴処分となった事例

取扱事案

依頼者は,屋外駐車場に停めてあった他人の自動車に火を付けたことで,建造物等以外放火罪で逮捕されました。
前科もない勤勉な若者でしたが,勤勉さがたたって仕事上のストレスをため込み,しかも,当夜はかなりの飲酒もしていたことから,このような犯行に及んでしまったようでした。
そして,その火により,被害車両が廃車になるという被害も出てしまいました。

結果・回答

他人の自動車に対する放火行為については,「公共の危険」が発生した場合には建造物等以外放火罪という重い責任を問われますが(刑法110条1項。1年以上10年以下の懲役に当たる罪),「公共の危険」が発生しなければ器物損壊罪(刑法261条。3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に当たる罪)という比較的軽微な犯罪として扱われることが通常です。
さらに,器物損壊罪は,親告罪(刑法264条)ですから,被害者から告訴をされなければ起訴されることもありません。
そのため,この種の案件では,依頼者の放火行為によって「公共の危険」が生じたのかを確認することがとても重要でした。
そこで,依頼を受けた私たち(法律事務所シリウス所属の二人の弁護士で受任しました)も,現地に出向いて駐車場や周りの建物の状況を確認したり,警察に問い合わせて自動車の燃え具合を確認するなどの事実調査を行ったところ,幸い,「公共の危険」は生じていないと主張できる証拠関係にあることがわかりました。
さらに併行して,依頼者の家族の協力を得て被害者との示談交渉を行い,廃車にしてしまった自動車の損害を賠償させていただき,示談書を取り交わすとともに,依頼者への告訴意思がないことも示談書に明記していただきました。
そこで,これらの調査結果報告書と示談書を担当検察官に届け,「この事件は器物損壊事件として取り扱われるべき事案であり,被害者に告訴の意思がない以上,不起訴とすべきである。」との意見書を提出したところ,依頼者は起訴されずに釈放され,不起訴処分となりました。

 

★千葉市の弁護士事務所『法律事務所シリウス』より★