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コロナ禍のイギリスにおける刑事裁判滞留

2021.01.26ブログ

先日、新型コロナ・ウィルスの影響によるイングランド・ウェールズにおける刑事裁判の滞留について、第三者監督機関が「重大な懸念」を示していると報じられました。

 2020年10月の時点で、クラウン・コート(日本の地方裁判所に概ね相当)における未済件数が5万件を超えており、8か月間で30%以上の増加があったとされています。2020年に発生した事件の少なくとも一部については、陪審裁判が開かれるのが早くても2022年になることが見込まれています。2021年1月現在、ロックダウン下でも陪審裁判は実施されているようですが、ソーシャル・ディスタンスの必要性等から使用できる法廷の数に制限があり、また、関係者の感染等による期日の延期も多く発生しているとされており、事件の滞留を速やかに解消するのは難しい状況と考えられます。

 コロナ禍となる以前から、イングランド・ウェールズ圏内では、刑事司法への予算削減を主たる原因とする事件の滞留が続いており、専門家の間では大きな問題として認識されていたようです。コロナ・ウィルスの影響により、刑事事件の遅延・滞留の問題は悪化の一途のようで、解決への道筋は未だに見えないのが現状と考えられます。

 

https://www.bbc.co.uk/news/uk-55712106

https://www.bbc.co.uk/news/uk-wales-54957734

 

弁護士 中井淳一

 

★千葉市の弁護士事務所『法律事務所シリウス』より★